日蓮正宗のススメ

人生談義と時事放談

PVアクセスランキング にほんブログ村 日蓮正宗のススメ - にほんブログ村

1174夜:見識を身につけるための読書

f:id:ekikyorongo:20220212113002p:plain

知識・知恵・見識・教養の違いが分かりますか?

「知識」「知恵」「見識」「教養」にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの意味や使い方からご説明しますね。
「知識」の意味を一言でいうと、「ある物事について知っていること」です。誰もが事実として共有できるデータや情報のことをいいます。
「知恵」の意味を簡単に言えば「知識や経験を必要な場面に応じて活用できる力」のことです。
「見識」には「物事の本質を深く見通す力」という意味があります。ある問題についてしっかりと情報収集した上で正しく判断し、確かな考えを持つことですね。
「教養」は「得た知識を深く理解し、日常生活に応用できるように自分なりの言葉で言い換えたり、自分の思考として昇華させたりすること」です。今では死語になりましたが、昔は胆識と表現していました。

良い読書は、いきなり「見識」を身につけさせてくれます。
本を書いた人が、自分の得た知識を活用して、読み手に「物事の本質を深く見通す力」を与えてくれるのです。
私は、以前から読んできた、4人の著者から見識を与えてもらいました。
その4人とは、ユヴァル・ノア・ハラリ、ドストエフスキーニーチェモンテーニュです。
いずれも世界的な大作家で、ユヴァル・ノア・ハラリ以外は、古典の名著になっているような人々です。
さらに付け加えるなら、易経論語老子荘子になるのですが、これは中国古代の古典で、著者も執筆の経緯なども不明なレベルです。
しかし、根底において先の4人と共通の見識が存在しているのですが、今日はユヴァル・ノア・ハラリについて書きたいと思います。

年末年始、私はユヴァル・ノア・ハラリに没頭しました。
年末に立ち寄った書店で、21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考 (河出文庫)が平積みになっているのに出くわしたのです。

運命を感じて即買いしました。

買って正解でした。
一気に読み終えると、以前に購入していたホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来 ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来を読みました。

感動が止まらない私は、思想の源流たる、サピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福サピエンス全史(下) 文明の構造と人類の幸福 サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福へと、読書遍歴を遡って行ったのです。

人間とは何か?
自分とは何か?
このことについて深い見識を養うことが出来ました。
すごく簡単に言ってしまうと、人間とはホモ・サピエンスのことであり、それは3種類の進化論的革命によって基礎付けられているということです。

  1. 認知革命
  2. 農業革命
  3. 科学革命

の三つです。

認知革命は、脳の構造に突然変異が起きた個体がホモ・サピエンスの誰かに起きたということです。
進化論は万年単位で考察が進みます。
200万年前くらいに、類人猿から原人種が分岐したのではないかと言われています。
原人種は数種類~数十種類いたようで、化石や遺跡が遺って確認されているのは数種類です。
最大の原人種はネアンデルタール人ですが、以前の考古学・人類学・古生物学では、私たちの旧タイプと思われていました。
しかし、そうではなく、全く違う種ではないかというのが、ユヴァル・ノア・ハラリの考えです。
それは、ホモ・サピエンスの祖先のひとりに、認知革命が突然変異として脳内に起きた時から始まりました。
時間が脳内に生まれたのです。
これはすごいことでした。
時間が私たちの認識と、他の全ての生物の根源的な差異の特徴なのです。
ネアンデルタール人にも、友愛感情やチームワークなど、私たちに似た特徴があったことは確認されています。
しかし、決定的な差は、時間が存在したかしなかったか、その一点なのです。
私はハイデガーを長年勉強してきましたので、打ち震えるような感激というか、興奮と言いますか、そんな衝撃を受けたのです。
なぜなら、ハイデガーは「時間とは存在の生起する地平」「言葉や概念は存在の家」と言っていた哲学者なのです。
天才のインスピレーションは、科学を先行するのですね。
アダム・スミス道徳感情論もそうでしたが。
進化生物学や進化心理学の結論と同じことを言っているのです。
私の味わった感動を、このブログの文章だけでお伝えするのは困難ですが、まずは、旬ともいえるユヴァル・ノア・ハラリの3部作を読んでみて欲しいものです。

to be continued


www.youtube.com


www.youtube.com


www.youtube.com


www.youtube.com


www.youtube.com