日蓮正宗のススメ

人生談義と時事放談

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1237夜:満50歳の日を迎えて

思へばこの世は常の住み家にあらず
草葉に置く白露、水に宿る月よりなほあやし
金谷に花を詠じ、榮花は先立つて無常の風に誘はるる
南楼の月を弄ぶ輩も 月に先立つて有為の雲にかくれり
人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
一度生を享け、滅せぬもののあるべきか
これを菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりき次第ぞ
熊谷直実 - Wikipedia

織田信長の好んだ幸若舞

皆様、おはようございます。
本日、不肖ポリ銀、50歳の誕生日を迎えることが出来ました。
朝の勤行の時に、仏壇の過去帳に目を向けますと、三祖日目上人様、五十六世日応上人様、宗祖御母堂妙蓮尊霊のお名前がありました。
素晴らしいお三方の忌日を縁日として、日蓮正宗信徒に生まれ出でてこられたことを、心から報恩感謝申し上げました。
特に日応上人様は、御正当日にあたります。
弁惑観心抄を恩書とし、弘教に励んで参りたいと思います。

目次

天命とは己が人生の意味と目的

1 知天命

五十而知天命 (五十にして天命を知る)
孔子の「論語」での有名な一文ですが、直訳すると、50歳になって天から与えられた自分の使命を悟ることができたという意味になります。

論語』為政にある次のことばが出典です。
子曰、「吾十有五而志于学。三十而立。四十而不惑。五十而知天命。六十而耳順。七十而従心所欲、不踰矩」。

子曰く、「吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑はず。五十にして天命を知る。六十にして耳順(したが)ふ。七十にして心の欲する所に従へども、矩(のり)を踰(こ)えず」。

[要旨]
孔子が一生を回顧して、その人間形成の過程を述べたもの。

[口語訳]
子曰く、「私は十五歳のとき学問に志を立てた。三十歳になって、その基礎ができて自立できるようになった。四十歳になると、心に迷うことがなくなった。五十歳になって、天が自分に与えた使命が自覚できた。六十歳になると、人の言うことがなんでもすなおに理解できるようになった。七十歳になると、自分のしたいと思うことをそのままやっても、人の道を踏みはずすことがなくなった」と。

論語は人間界のお手本です。西洋のストア派哲学と並んで、人間を導く善論の書でありますが、あくまでも世法、現世のみの世界観・人間観であります。

2 煩悩即菩提・生死即涅槃

日蓮正宗の御信徒様におかれましては、天命を努力で知る必要はありません。
毎日の勤行の時に拝する御本尊様に、大聖人様が天命以上の御仏意を刻みこんでくださっているのですから。
それが煩悩即菩提・生死即涅槃であります。
御本尊様の左側に梵字で認められておりますのが愛染明王です。この愛染明王は私達衆生の煩悩である悩みや迷いを浄化し解脱させる力があり、つまり心の汚れを奇麗にする働きをなす力が御本尊様に書かれております梵字愛染明王です。六根清浄や即身成仏に欠かせないのが愛染です。右側の梵字不動明王で、煩悩即菩提や生死即涅槃の働きをなす諸天善神です。
つまり、個々人の人生の意味や目的は、何度も生まれ変わりながら信心から離れずに、人生を全うするということに尽きるのです。
天国を目指したり、輪廻から逃れて虚無に落ちるというのは、低級な教えなのです。

3 寿命の長短は問題にあらず

私はあと5年の命を生きられれば本望です。
まだ、老眼の弊害は出ておりません。
有難いことだと思っております。
文字の読める間に、可能な限り納得のいくまで教学の研鑽がしたい。
それだけが心残りであります。
でも、このブログを書いた直後に、絶命する可能性もゼロではありません(笑)。
畜生界の命が強い人は、やたら長生きを礼賛しますが、長生きは人生の価値を左右しません。

又世間のすぎえぬやうばし歎ひて人に聞かせ給ふな。若しさるならば、賢人にははづれたる事なり。若しさるならば、妻子があとにとゞまりて、はぢを云ふとは思はねども、男のわかれのおしさに、他人に向かひて我が夫のはぢをみなかたるなり。此れ偏にかれが失にはあらず、我がふるまひのあしかりつる故なり。人身は受けがたし、爪の上の土。人身は持ちがたし、草の上の露。百二十まで持ちて名をくたして死せんよりは、生きて一日なりとも名をあげん事こそ大切なれ。中務三郎左衛門尉は主の御ためにも、仏法の御ためにも、世間の心ねもよかりけりよかりけりと、鎌倉の人々の口にうたはれ給へ。穴賢穴賢。蔵の財よりも身の財すぐれたり。身の財より心の財第一なり。此の御文を御覧あらんよりは心の財をつませ給ふべし。崇峻天皇御書1173㌻)
事にふれ、をりに付けても後世を心にかけ、花の春、雪の朝も是を思ひ、風さはぎ、村雲まよふ夕にも忘るゝ隙なかれ。出る息は入る息をまたず。何なる時節ありてか、毎自作是念の悲願を忘れ、何なる月日ありてか、無一不成仏の御経を持たざらん。(持妙法華問答抄298㌻)

人生は儚いものです。
生きていられる一日を、広宣流布に役立てようとする心が心の財なのです。
そして、このブログをライフワークとしているのもそのためなのです。
タイトルが「日蓮正宗のススメ」としているのも、ブログの題目が日蓮正宗の弘教であるということです。

4 常に本門の題目を唱えながら

第二十六世日寛上人  『如説修行抄筆記』(御書文段六〇八)
 心に折伏を忘れて四箇の名言を思わずんば、心が謗法(ほうぼう)になるなり。口に折伏を言わずんば、口が謗法に同ずるなり。手に数珠を持ちて本尊に向かわずんば、身が謗法に同ずるなり。故に法華本門(ほんもん)の本尊を念じ、本門寿量の本尊に向かい、口に法華本門寿量文底下種・事の一念三千の南無妙法蓮華経と唱うる時は、身口意(しんくい)の三業(さんごう)に折伏を行ずる者なり。是れ則ち身口意三業に法華を信ずる人なり。

【意訳】まじめに唱題していても、「折伏」を忘れたり、四箇の名言(念仏無間(むけん)・禅天魔(てんま)・真言亡国(ぼうこく)・律国賊(こくぞく))という日蓮大聖人が謗法厳戒(げんかい)を遺言(ゆいごん)された精神を忘れては、いつしかあなたの心は謗法に染まってしまうでしょう。どんなに唱題を重ねていても、「折伏なんかする必要はない」と言っていれば、あなたの口は謗法と化すでしょう。(日蓮正宗)の正しい念珠(ねんじゅ)を持たず、正しい御本尊に向かうことも忘れれば、やがてあなたの身心全体が謗法の毒気(どっけ)に犯されてしまうでしょう。

私たちは、いつでも総本山にまします本門戒壇(かいだん)の大御本尊を心に思い浮かべ、どんな時も我が家や菩提寺の御本尊に向かって唱題と折伏に励むとき、身も口も心も三業すべてが整って、真に日蓮大聖人の仏法を信じきった人となれるのです。

第六十七世日顕上人(妙法七字拝仰下六〇)
 勤行の姿勢において、手を膝(ひざ)のあたりまで下げている人が時々いますが、きちんと胸の所で手を合わせる。手の指の方向は御本尊に向かっているのが一番いいと思います。そしてお題目を唱える時には「御本尊様が、そのまま、この胸中(きょうちゅう)に宿り給う」という気持ちをもって真剣に御題目を唱える事です。すると八識(はつしき)以下、特に六識(ろくしき)などで、過去からの業因(ごういん)(罪障)によって癖(くせ)になっている色々な妄念(もうねん)・雑念(ざつねん)が浄化されていきます。常に御本尊を拝して、その尊い清浄な御当体が、そのまま身中の肉団(にくだん)に存在する故に、お題目を唱えるところに、三世(過去・現在・未来)を貫く真の安楽が積まれます。
 

第六十七世日顕上人(大白法平成十一年九月一日号)
 とにかく南無妙法蓮華経と唱えることが大切なのです。これはノルマとして考えてストレスを生ずる必要はないのです。無理にでも、一時間とか二時間とか行なうというのではなく、ただ常に御題目を唱えることを忘れずに、特に大事な時にしっかり唱えてみる。そこに種々の問題に対処すべき我が命に不思議な力を生ずるのです。『明日、本当に大事な事がある』と思った時、三十分でもいいし、あるいは一時間でもいい、真剣に御本尊様に向かって御題目を唱える事です。必ずそこに一つの実証がでるのです。この功徳を持って、また他の人に伝えていくという事が、本当の折伏の姿であると思います。


第六十八世日如上人(信行要文‐四の一九六)
 信心というのは、基本的に自行化他ですから、自行(じぎょう)(勤行と唱題)と化他行(けたぎょう)(折伏、仏法対話)の両方が相(あい)まって信心が一つになるわけです。ですから、唱題の功徳は本当に尊いけれども、折伏(家族や友人に、この信心を勧めること)を忘れてしまったら本当の信心は成り立たないのです…しっかりと題目を唱えるとともに、折伏をしなければいけません…お題目を唱えて、折伏に打って出る。常に、そのように自行と化他を一つのものとして考えていただきたいのです。自行化他の信心をしっかりと励んでいけば、私たちも必ず幸せになれるのであり、また、相手も幸せにできるということです。

安穏といい平静といっても、自分の境界が低ければなんの意味もありません。
盗人には盗人の、殺人者には殺人者の安穏の境地というものがあります。
しかし、そのような自己中心な安穏や平静は、人生の真実義ではありません。
また、謗法の修行法によって気宇壮大になってみたり、座禅瞑想で魔境の快楽を味わったところで、実人生は好転いたしません。

私のブログを通じて、ひとりでも多くの方が日蓮正宗の信仰に縁されることを願っております。下記、HPから最寄りのお寺様にご連絡ください。

www.nichirenshoshu.or.jp

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