1100夜:人生の短さについて(セネカ)
昨日、仕事の空き時間で駅前の書店に立ち寄った。
本も読み尽くした感があって、書店に行くのも久しぶりだった。
何気なく本棚を見て回っていると、「人生の短さについて 他2篇 (光文社古典新訳文庫)」を見つけた。
2017年の発刊。
光文社古典新訳文庫はいい仕事をしている。
10年くらい前にドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」がブームになって、そこから読みやすい翻訳で多くの古典が再刊され続けている。
しかし、値段が。。。
この薄さで990円(税込)は。。。
と、躊躇したんだけども、立ち読みしてみるとぐいぐい引き込まれてしまった。
そういえば、ストア派は「マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)」「エピクテトス 人生談義 (上) (岩波文庫)・エピクテトス 人生談義 (下) (岩波文庫 青 608-2)」は持っていたな。
あとはセネカだけ。
じゃぁ、買っておこうか。
勢いで買ってしまった。
西洋哲学を学ぶには古代ギリシア・古代ローマがオススメなのだが、とりわけストア派は人生をいかに生きるべきかについて、まっすぐに向き合っているところがいい。
もっというなら、キリスト教が関係ないし、観念論でもないのがいい。
座右の 「エセー 6冊セット (岩波文庫)」にも頻繁に引用が出てくる。
名言の宝庫だ。
- ストア派では、悩み苦しみの多くは物事そのものより物事のとらえ方に原因がある。
- 自分で変えられるものとそうでないものを区別することが重要。
とされており、特に対人関係で悩む人には、金言が詰まっている。
セネカは田舎での静かな隠遁生活を望んでいましたが、最期は教え子のネロによって自殺を命じられます。
当時は非業の死を遂げた賢人が多かったのも事実。
哲学や思想は善論でも、それだけでは非力と思うかどうか。
それはあなた次第です。