日蓮正宗のススメ

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1211夜:地球や太陽系が滅びる時、人類はどうなるのか?

地球や太陽系がほろびる時、人類はどうなるのか?

【質問】
経典では「末法まっぽう万年」と説かれ、末法時代はいつまでも長く続くとされており、日蓮大聖人の御書でも

「南無妙法蓮華経は万年のほか未来までもながる流布べし」(御書一〇三六頁)

おおせられていて、その後のことは説かれていません。しかし、形あるものは必ずめっするわけですから、いずれ、この地球や太陽系が壊滅かいめつする時も来るはずです。その時には(当然、妙法が広宣こうせん流布るふしていると思いますが)我々も滅んでしまうのでしょうか。

【回答】
「我々も滅んでしまうのか」と言われましたが、「その時」は明日や明後日におとずれるわけではなく、遠い未来の果てのことですから、今あなたが心配しなくても大丈夫ですよ(笑い)。

でも、その時の人類のことが心配なのでしょうから、もう少し説明しておきます。

仏法では、一つの世界が成立し、安定期をて、壊滅する時を迎え、その後はくうとなる、という四段階を、じょうじゅうくう四劫しこうとして説いています(地球にせよ、太陽系にせよ、この四段階をまぬがれるものは一つとしてありません)。

そして、最後の空劫くうこうを過ぎると、また新たな成劫じょうこうが始まり、次に住劫じゅうこう壊劫えこう空劫くうこうと続いて、このじょうじゅうくうの四劫が循環し続けきることがない、と説いています。

さて、我々の住んでいる現在の地球は、『倶舎論ぐしゃろん』によれば、住劫の半ばにある、とされますから、やがて何億年か先には壊滅する時を迎えることになります。

しかし、その時には当然、仏の予証よしょうされているとおり、すでに妙法が世界に広宣こうせん流布るふしているはずです。また、それほどの遠い未来ですから、科学も現在とは比較にならぬほど進歩をげているでしょう。

されば人類は、妙法を信受して得られる叡智えいちと、進歩した科学技術力によって、他の天体への移住も含め、必ずや壊劫えこうに起きる大災難からまぬがれることができるものと確信いたします。

それは、大聖人が『観心本尊抄』に

本時ほんじ娑婆しゃば世界は三災さんさいを離れ四劫しこうを出でたる常住じょうじゅう浄土じょうどなり」(御書六五四頁)

おおせられていることからも、妙法を信受する人々の境界きょうがいには常に安住の国土世間がそなわる、といえるからであります。

なお、この問題については、かつて五十九世日亨にちこう上人がじょうじゅうくうに関して講ぜられた際、「この宇宙がこわれる時に我々はどうなってしまうのか」との質問に対して、端的に

「別の世界へ疎開そかいしているから、心配はない」

と御教示されたそうです。

今のように科学が飛躍的に進歩していない、まだ月へもロケットが飛ばない昭和三十年頃に、仏法の叡智えいちをもってそのようにおおせられたことは、まことに驚きとしか言いようがありません。

それから科学は格段の進歩をげ、有人宇宙船の月面着陸、宇宙ステーション内での生活等も実現した今、この日亨上人のお言葉は極めて実現性の高い、まさに卓見たっけんであることが明らかになった、といえましょう。

というわけで、地球や太陽系の壊滅する時のことを心配する必要はありません。よろしいですか。