日蓮正宗のススメ

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在家の修行方法が確立されているのは、日蓮正宗だけという話

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こんなことは致しません。

「一切衆生 悉有仏性」は涅槃経に説かれる文証です。一切衆生に悉く仏性有りと読みます。一切衆生は本来、仏性を具えているという意味です。信心をすれば、心の中に眠っていた「仏性」、仏様の命が蘇ります。
 「仏性」とは、仏の性分で仏果を得るための因として一切衆生にそなわっている種子のことです。仏性は、信心から離れ、御本尊様から遠ざかると心の奥深く、唯識で説く九識に隠れてしまいます。隠れた仏性は、勤行唱題によって蘇ります。世の中の多くの人は、発心しないために仏性は眠っています。そのために迷い悩みを繰り返しています。信心は迷い悩みといった心の悪循環を、仏性を蘇らせて循環よくさせます。仏性が心の悪循環をスムーズにし楽しい人生を送る性分になります。この仏性が常に持続されていれば、迷いや悩みが現れても人生が暗くなることはありません。
 日蓮大聖人は『聖愚問答抄』に、 

「所有(あらゆる)一切衆生の備ふる所の仏性を妙法蓮華経とは名づくるなり。されば一遍此の首題を唱へ奉れば、一切衆生の仏性が皆よばれて爰(ここ)に集まる時、我が身の法性の法報応(ほっぽうおう)の三身ともにひかれて顕はれ出づる、是を成仏とは申すなり」(御書406)

と仰せであり、御題目の南無妙法蓮華経を唱えることが仏性を呼ぶ方法であります。仏性が出るようにとあまり意識せず、自然体で心を落ち着かせて御題目を唱えることが大切です。
 『三世諸仏総勘文教相廃立』に、 

「然るに今此の一と大と事と因と縁との五事和合して、値ひ難き善知識の縁に値ひて五仏性を顕はさんこと、何の滞(とどこお)りか有らんや」(御書1426)

と御教示であります。仏性には「五仏性」と説かれるように、五つの仏性があります。仏になる五つの因果の性です。正因仏性・了因仏性・縁因仏性という三因仏性に、果性・果果性を加えて「五仏性」とします。
 

  1.  正因仏性(しょういんぶっしょう)全ての事物・事象が本来具えている仏性。
  2.  了因仏性(りょういんぶっしょう)本有の仏性を照らしあらわす智慧
  3.  縁因仏性(えんいんぶっしょう)智慧を起こす縁となる行法。
  4.  果性(かしょう)菩提の果。
  5.  果果性(かかしょう)涅槃の果。菩提の智をもって涅槃を証する故に果の果といいます。

以上の仏性は、朝夕の勤行唱題と寺院参詣、総本山への登山によって心に隠れた仏性を確実に蘇らせ実らせます。更に折伏で周囲の人の隠れた仏性を、御授戒を受けることで蘇らせる一歩を踏むことが出来ます。
 「一切衆生」とは、人間だけではなく有情と非情にわたって仏性が存在するのであります。一切衆生に仏性が隠れていますから、決して外見で人を判断するのではなく、仏性があることを尊び人間付き合いをしていきましょうという教訓が「一切衆生 悉有仏性」であります。
 故に不軽菩薩の一切衆生を尊ぶ布教精神に繋がります。日蓮正宗折伏は、相手を見下すのではなく「一切衆生 悉有仏性」を心得、一切衆生の恩や仏性があることを敬いつつ正法への帰伏を促していきます。