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1202夜:不規則な仕事は仏道修行の妨げとなるか?

不規則な仕事は仏道修行の妨げとなるか?

【質問】
現在、就職活動中なのですが、志望している職種が時間的に不規則で、お寺の行事・講中こうちゅうの会合への参加がむずかしそうです。志望を変えるべきでしょうか。

【回答】
基本的には自分で決めることですが、あまり会合に参加できないから、といって志望の会社を変更することはありません。

そもそも、世の中には、日中に働いている人もいれば、夜働いている人もいます。また、日曜が休みの人もいれば、平日が休みの人もいます。こうした、いろいろな仕事をしている人達によって、社会が支えられ機能しているのです。

そこで、考えてみてほしいのですが、広宣こうせん流布るふが達成された時、たとえば御講の日だからといって、その日は皆が仕事を休む、ということにでもなれば、あらゆる機能がマヒしてしまい、生活もできなくなりますし、電車も止まって、御講に行く交通手段もなくなってしまいます。そんなことになったら大変ですね。

やはり、人それぞれ、仕事の都合や家庭の事情等、いろいろな状況があり、その中で仏道修行に励んでいるのです。会合や行事は、最大公約数で、より多くの人が参加できる日時を選んでいるとは思いますが、それでも全員が参加することは不可能です。そして、たとえば五回ある行事・会合のうち二回あるいは三回しか参加できない、ということが出てくるわけですが、それは、やむを得ないことなのです。

とはいえ、仕事だからといって、行事・会合に欠席ばかりしていると、功徳くどくを積むことができず、信心もどんどん弱くなっていってしまいます。

そこで必要なのが「こころざし」です。

日蓮大聖人は、

「凡夫はこころざしざしと申す文字を心へて仏になり候なり」(御書一五四四頁)

と教えられています。

こころざし」とはどういうことか、この場合について言えば、たとえば他の人が会合に三回出られるところを、自分は一回しか出られないとしたら、その一回で、他の人の三回分のことを何としても吸収しよう、という強い求道心ぐどうしんをもって真剣勝負で臨むのです。

また、どうしても参加できなかった会合については、どのような話があったのか、どのような発表があったのかを、参加した人から聞いていく、聞きらすことのないように、何人かの人から聞いていく――そのようにして、参加できなかったことを埋めていこうとするのです。

そのような求道ぐどうこころざしがあれば、一回の参加でも、三回出たのに匹敵ひってきするほど、信心の向上が計れることでしょう。

また、仕事についても努力と工夫をして、大切な行事や会合の時に休みが取れるように、その分の仕事を他の日にしていく、それこそ他の同僚以上に働いて、大事な日に時間がけられるようにする――もちろん、その根本は御本尊様への真剣な祈りですが――そのようにして、毎回とはいかなくとも、一回しか出られなかった行事を二回・三回と出られるようにしていく、そのこころざし功徳くどくそなわるのです。

ですから、大切なのはこころざしです。信心のこころざしがあれば、どのような環境、どのような職業についても、立派に功徳くどくの積める仏道修行ができるのであります。