日蓮正宗のススメ

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1152夜:なぜ日蓮大聖人様は貞観政要を愛読されたのか

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貞観政要だよん

貞観政要って知ってる?
日蓮大聖人様の愛読書です。
御書には一箇所しか登場しませんが。。

日蓮弟子檀那等御中
  佐渡の国は紙候はぬ上、面々に申せば煩ひあり、一人ももるれば恨みありぬべし。此の文を心ざしあらん人々は寄り合ふて御覧じ、料簡候ひて心なぐさませ給へ。世間に、まさる歎きだにも出来すれば劣る歎きは物ならず。当時の軍に死する人々、実不実は置く、幾か悲しかるらん。いざはの入道・さかべの入道いかになりぬらん。かわのべの山城・得行寺殿等の事、いかにと書き付けて給ふべし。外典書の貞観政要、すべて外典の物語、八宗の相伝、此等がなくしては消息もかゝれ候はぬに、かまへてかまへて給び候べし。(佐渡御書583㌻)

北山本門寺には、大聖人様が書写された貞観政要が現存しております。

「人間として一番尊いものは徳である。だから、徳を高めなくてはいかん。技術は教えることができるし、習うこともできる。けれども、徳は教えることも習うこともできない。自分で悟るしかない。」松下幸之助氏の有名な言葉です。
古来、中国では理想的な統治、後代の模範とされたのが、唐の二代太宗(李世民)が治めた貞観時代。その太宗が亡くなって五十年後、唐の呉兢(六七〇~七四九)が政治理想を主旨とした論義を十巻四〇篇(二八七章)にまとめ、『貞観政要』を記しました。

唐中期以後、歴代の皇帝や政治家の必読書とされ、日本には八〇〇年頃、遣唐使により伝えられたと考えられます。その後、天皇や公家、武家にも読まれ、北条政子がこれを和訳させ愛読し、徳川家康が印刷出版させたといわれています。
ところで、日蓮大聖人は『貞観政要』について「太宗文武皇帝の治政の功績は多大で、このような威徳はいまだかつてない。唐の堯帝、虞の舜帝、夏の禹王、殷の湯王(中略)などの、著名な仁徳の諸帝王といえども皆とてもおよばない」(『大田殿許御書』)と称讃されています。なお大聖人は『貞観政要』を五二紙にわたり書写されており、これを見てもいかに大切にされていたかが推測できます。
この『貞観政要』には、「故に知る、人の身を立つる、貴ぶ所の者は、惟だ徳行にあり。何ぞ必ずしも栄貴を論ずるを要せん」とあり、富貴など問題でなく、大切なのは徳行であり「品性」だと断じ、さらにまた自戒として「鏡があれば衣冠を正す。歴史を鏡とすれば世の興亡衰退を知り自らを正す。人を鏡とすれば善悪当否を知る。この三鏡で常に自らの過ちを正す」ことが肝要であると説いています。
つまり三鏡の自戒を実践することが徳行であり、ここから大聖人は法華経こそが明鏡であると悟られ、法華経を実践することで徳行を得られると確信されました。「徳は教えることも習うこともできない」自分を律してこそ徳が具わるのだと。

疑って云はく、経々の勝劣之を論じて何か為ん。答へて曰く、法華経の第七に云はく「能く是の経典を受持する者有れば亦復是くの如し。一切衆生の中に於て亦為れ第一なり」等云云。此の経の薬王品に十喩を挙げて已今当の一切経に超過すと云云。第八の譬へ、兼ねて上の文に有り。所詮仏意の如くならば経の勝劣を詮とするに非ず。法華経の行者は一切の諸人に勝れたるの由之を説く。大日経等の行者は諸山・衆星・江河・諸民なり。法華経の行者は須弥山・日月・大海等なり。而るに今の世は法華経を軽蔑すること土の如く民の如し。真言の僻人等を重崇して国師と為ること金の如く王の如し。之に依って増上慢の者国中に充満す。青天瞋りを為し黄地夭(蠥-虫+子)を致す。涓聚まりて傭塹を破るが如く、民の愁ひ積りて国を亡す等是なり。問ふて云はく、内外の諸釈の中に是くの如きの例これありや。答へて曰く、史臣呉競が太宗に上る表に云はく「竊かに惟れば太宗・文武皇帝の政化、曠古よりこのかた末だ是くの如くの盛んなる者有らず。唐の尭、虞の舜、夏の禹、殷の湯、周の文・武、漢の文・景と雖も皆未だ逮ばざる所なり」云云。今此の表を見れば太宗を慢ぜる王と云ふべきか。政道の至妙、先聖に超えて讃むる所なり。章安大師天台を讃めて云はく「天竺の大論すら尚其の類に非ず、真丹の人師何ぞ労はしく語るに及ばん。(大田殿許御書754㌻)

貞観政要の教えってのは、要約すると少欲知足と謙虚ってことなんだ。
これはね、今年の大河ドラマで注目を集めた、論語と算盤(孫子)じゃないんだよ。
三玄の書って言って、易経老子荘子の精神なんだ。
論語はいい本だよ。
でも、あそこには孔子の憤懣が渦巻いている。
読んだことがある人には分かるだろうけど。
強欲不足と傲慢なんだ。
修羅なのよ。
末法の凡夫が論語に心酔すると、他人ばっかり批判するようになる。
いい本だ~なんて心酔している奴は、論語を使って人を責める正義中毒者なんだ。
貞観政要では、嫌ってくらいに、「俺を諫めろ!」って太宗の言葉が出てくるのさ。
1回読んでみても損はないと思うよ。


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