【RPE】★中国全土からの渡航禁止は【意味ないよ論】について
中国全土からの渡航禁止は【意味ないよ!】という説があります。
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
私は、ちょうど一か月前から、
「中国全土からの渡航を禁止してください」
「中国全土への渡航を禁止してください」
と書いています。
ロジックは簡単。
つまり感染ルートは、
武漢 → 中国全土 → 全世界
です。
今、日本、韓国、イタリア、イランなどで、感染者が爆発的に増加しています。
しかし、どの国にも、「中国から入ってきた」。
だから、中国全土からの渡航を禁止すれば、感染者の爆発的増加は、防げたはずなのです。
このことをしつこく書いていたら、「それはおかしい!」というメールを複数いただきました。
たくさんきたのですが、一通だけご紹介させていただきます。
【読者さんからのメールここから▼】
<北野先生
いつも楽しくロシア政治経済ジャーナルを拝読させていただいております。
さて、ロシア政治経済ジャーナルNo.2151について私見を述べさせてください。
北野先生は、安倍総理が中国全土の渡航禁止をしないことに「理解できない」とのことですが、科学的・統計学的には一律禁止にすることにあまり意味はありません。
詳細については、下記のブログをご覧ください。
↓
https://ameblo.jp/kazue-fgeewara/entry-12578284894.html
ブログの内容を要約しますと以下の通りです。
1、湖北省の感染確認者
1,000人に1人
2、その他の中国全土の感染者
50,000人に1人
3、この1ヶ月で訪日した中国人から
予想される感染者数
0.125人/月
(中国発表数値はあてにならないので10倍にしても1人/月)
したがいまして、政府の渡航制限は適切であり、中国全土の渡航制限は余り意味がないということです。>
【読者さんからのメールここまで▲】
この読者さんのメールは、感情的でなく、悪意もなく、冷静で好感がもてます。
そして、皆さん、是非とも上のブログを読んでみてください。
メチャクチャ納得がいきませんか?
読んでみて、「その通りじゃないか!」と思いませんか?
では、本当に、「中国全土からの渡航制限は無意味」なのでしょうか?
2月2日時点で、中国全土からの入国を禁止、制限した国は?
アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、モンゴルなど。
ロシアも2月18日に中国からの入国を全面禁止しました。
ちなみにロシアはその前から、中ロ間の電車を止め、厳しい措置をとってきたのです。
次に、BBC3月2日の記事をみてください。
↓
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51641257
これを見ると、新型コロナウイルスの感染者数を地図で見ることができます。
3月2日時点で、感染者数が1000人を超えているのは、韓国、イタリア、イラ
ンです。(日本も、すでに1000人を超えました。)
中国全土からの渡航を制限しなかった日本と韓国では、爆発的に感染者数が増えていますね。
ところで、2月2日時点で中国全土からの渡航を止めたモンゴルを見てください。
3月2日時点で、感染者がゼロです。
少し遅れて止めたロシアは?
3月2日時点で、1〜10人のカテゴリーに入っています。
同じく止めた、アメリカ、オーストラリは3月2日時点で、11〜100人のカテゴリー。
ニュージーランドは3月2日時点で、1〜10人のカテゴリーです。
シンガポールは、11〜100でしたが、今日3月5日「100人をこえた」とのニュースがありました。
フィリピンは、1〜10人のカテゴリー。
上にご紹介した「統計学」は、真に立派です。
しかし、BBCの感染者地図を見てみれば、「中国全土から渡航を禁止しなかった日韓は、ひどい状況」「中国全土からの渡航を禁止した国では、感染者が少ない」という傾向は、明らかではないでしょうか?
「統計学」と「事実」が異なるとき、皆さん、どちらを信じるべきでしょうか?
私は、事実を信じます。
だって、事実ですから。
いくら統計学が美しくても、事実と乖離していたら、意味がありません。
中国全土からの渡航を禁止した国の感染者は少ない。
中国全土からの渡航を禁止しなかった国(日本、韓国、イタリア、イランなど)はひどい目にあっている。
これが事実です。
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