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【裏RPE】★中印軍事衝突で、インド兵20人以上が死亡の【意味】

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中印が国境で衝突、双方に死者

インドと中国の紛争で、インド兵20人が死亡しました。

これが意味するところは?

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


アメリカに追い詰められている中国は、とてもアグレッシブになっています。

たとえば、中国は【尖閣強奪】の詳細なシミレーションをしている。

この件、前号で書きました。
中国がアグレッシブになっているのは、「対日本」だけではありません。

アメリカ、対香港、対台湾、そして対インド。 

<インドと中国、国境付近で衝突 インド兵20人以上死亡か

BBC NEWS JAPAN 6/17(水) 11:38配信

インド当局は16日、中国と国境を争うヒマラヤ山脈地帯で両国軍が衝突し、インド兵が少なくとも20人死亡したと発表した。両国軍の衝突で死者が出たのは、過去45年以上で初めて。このところ両国の緊張が高まっていた。> 

インド側は、何をいっているのでしょうか? 

<インド陸軍は当初、領有権が争われているカシミール地方のラダックで中国軍と衝突が発生し、インド軍の将校1人を含む3人が死亡したと発表した。その後、両軍の衝突は収まったとする声明を発表。衝突ではインド部隊の17人が死亡し、「戦闘での死者は合計20人」になったとした。>(同上)

 

中国側の主張は?

 

<一方、中国側は死者が出たとはしていない。インドに対し、国境を越えて中国側に侵入したと批判している。AFP通信によると、中国外務省の趙立堅報道官はインド側が15日に2度、国境を越えたと主張。「中国側を挑発、攻撃し、双方の国境軍同士の深刻な身体的衝突を招いた」と述べた。>(同上) 

「国境」といっても、中国側が勝手に設定した国境ですから、微妙ですね。

中国は、2010年の尖閣中国漁船衝突事件の時、「日本側がぶつかってきた!」と宣言していました。

後に、一色正春さんが映像を流出させ、中国のウソが世界に知られることになった。

それでも、中国は主張を変えず、なんと「レアアース禁輸」までしたのです。 

<実効支配線の境界はあいまいだ。川や湖、山頂付近の雪などが、境界の確定を難しくしている。世界最大規模の中国、インド両軍は、至る所で遭遇している。両国は過去30年間で何度か協議を重ねてきたが、国境問題は解決されていない。ここ数週間は、国境付近で双方の緊張が高まっていた。インドは、中国がガルワン渓谷に数千人の部隊を送り込み、インドの領土を3万8000平方キロにわたって占拠していると主張している。5月には、北東部シッキム州の国境付近で両軍部隊の衝突があった。同州では2017年にも、中国が国境を広げようとしたことをきっかけに衝突が発生した。>(同上) 

なぜ、中印の対立が激しくなっているのでしょうか?

ニューズウィーク6月3日は、以下三つの理由を挙げています。 

<ぶり返しの背景にあると考えられる要因は3つある。

1つは中国が新型コロナウイルスの感染拡大に乗じて世界で勢力拡大を狙っていること。最近の香港への締め付け強化にもつながる動きだ。

第2に、インドが国境地帯で滑走路や道路の建設を進め、軍備増強の布石としている動きが中国を刺激していること。

第3に、長年にわたり国力が拮抗していたことから続いてきた「にらみ合いによる平和」が、中国の経済・軍事大国化で崩れてきていることだ。>

 

3番目は、日本にも当てはまります。

中国が日本のGDPを超えたのは、2010年。

この当時は、「国力が拮抗していた」といえるでしょう。

あれから10年が経過し、中国の軍事費は、日本の5倍になっている。

中国は、「尖閣を強奪しても、日本に圧勝できる」と自信を深めている。

それで、頻繁に領海侵犯を繰り返しているのでしょう。

 

▼中印紛争は、アメリカ陣営の利益

 

昔からの読者さんはご存知ですが、2018年米中覇権戦争が始まりました。

しかし、米中共核大国なので、大規模な戦闘は起こりにくい。

それで、別の形態の戦争が起こっています。


・情報戦

中国は、ウイグル人100万人を強制収容している

中国のせいでパンデミックが起こった。賠償金払え!

中国は、パンチェンラマを解放せよ!


・経済戦

関税戦争

ファーウェイ戦争


・代理戦争

台湾

香港


そして、外交戦もあります。

自国の味方を増やして、敵国を孤立させる。

アメリカの味方を増やして、敵中国を孤立させる。

トランプさんは、外交戦がとても下手です。

彼は、対中国だけでなく、常に「アメリカファースト」なので、どこに行っても対立する。

それで、トランプが「タンカー防衛有志連合をつくろう!」といっても、ほとんどの国が無視した。

彼が、「ファーウェイを使うな!」といっても、ほとんどの国が無視して、続々とファーウェイの5Gを導入している。
そんな「外交下手」なトランプですが、最近面白いアイディアを思いつきました。

それが、「G7を拡大してG11にしよう」というのです。 

G7サミットを9月以降に延期、4カ国追加も トランプ米大統領

5/31(日) 12:20配信

トランプ大統領は主要7カ国首脳会議を、9月以降に延期する方針を明らかにした(CNN) 

トランプ米大統領は30日、6月に米首都ワシントンでの開催を目指していた主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)を、9月以降に延期する方針を明らかにした。

またG7構成国に加えてロシア、オーストラリア、インド、韓国も招待したいとの意向を示した。

トランプ氏は大統領専用機内で記者団に「G7は世界の現状を反映しているとは思えないので延期する。

国のグループとして非常に時代遅れだ」と語った。

G7は米国、カナダ、フランス、英国、ドイツ、イタリア、日本の7カ国で構成されている。>

 

トランプさんは、G7に


・インド
・ロシア
・オーストラリア
・韓国


を加えてG11にしたいそうです。


このうち、オーストラリアは、ウエルカムですね。

この国は、かなり中国に「静かな侵略」をされていましたが、最近は「反中の急先鋒」になっています。


韓国。

日本人の大部分は、「おいおいトランプさん、やめてくれよ!」と思うでしょう。

ですが、韓国といえども、中国からアメリカ陣営に引き入れることは「よいこと」です。

親中、親北文在寅がなびくかどうかはともかく、「よいこと」に違いありません。


ロシア。

トランプは、一貫して親ロシア、親プーチンです。

ですが、イギリスやカナダが反対しています。

イギリスは、2018年3月の「スクリパリ事件」以降、ロシアとの関係は険悪。

(@スクリパリ事件とは、ロシアの元諜報員スクリパリと娘のユリヤが、イギリスソーズベリーで殺されそうになった事件。化学兵器「ノビチョク」が使われ、大騒ぎになった。)


インド。

インドが拡大G7に加わる。

日本だけでなく、他のG7国もすべてウエルカムでしょう。

しかし、インド側が乗ってくるか微妙でした。


この国は、私たちが思っているような、「絶対親日」「絶対親米」の国ではありません。

その証拠に、中国、ロシアの主導する「上海協力機構」の加盟国です。

上海協力機構の合同軍事演習にも参加している。


インドは、日米と良好な関係を保ちつつ、ロシアともいい関係にある。

できれば、中国とも仲良くしたいという態度を、ずっととりつづけてきました。


ところが、今回の国境紛争再燃。

これでインドは、「アメリカとの関係をもっと強固にしよう!」と考えるでしょう。

中国と一対一で戦えば、現状かなわない。

だから、アメリカと組んで、「バランスオブパワーを回復しよう」と考える。

戦略的には、そうなります。

 

米中覇権戦争。


勝敗は、どうなるのでしょうか?

これは、「その他の大国がどう動くか?」で決まります。


欧州は、どちらにつくのか?

ドイツ、フランスなどは、揺れているようにみえます。


ロシアは、どちらにつくのか?

ロシアは、現状中国側にいるようです。


インドは、どちらにつくのか?

今回の衝突で、大きくアメリカ側に動くでしょう。


そして、世界3位の経済大国日本は、どちらにつくのか?

はっきりいえば、日本は「米中どちらが勝つか、キャスティングボートを握っている勢力」といえます。


変な自虐史観は捨てて、「私たちの動向が、勝敗を左右する」ことをはっきり自覚すべきです。

その上で、

ウイグル人100万人を強制収容している

「日本には尖閣だけでなく、沖縄の領有権もない!」

と宣言している共産党一党独裁国家中国ではなく、


朝から晩までトランプさんの悪口をいえる自由がある、アメリカ側につくべきなのです。

ここを間違えなければ、敗戦国日本は戦勝国になります。

ここを間違えると、「また敗戦国」です。

安倍総理、どうかここだけは間違えないでください。

●PS

どうすれば日本は、中国に勝てるのでしょうか?

これを読めば全部わかります。


●中国に勝つ日本の大戦略 北野幸伯

詳細は↓

 

 


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