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【RPE】★なぜインドは日本にとって【最重要国】なのか?

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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


もうすぐインドのモディさんが来られるのですね。

これに関連して、二つニュースがでています。

 

<<円借款>インドに3000億円 29日首脳会談で伝達

毎日新聞 10/24(水) 23:57配信

政府はインドに対し、日本の新幹線方式を導入する鉄道建設などを対象に今年度、3000億円超の円借款を供与する方針を固めた。

安倍晋三首相が29日、東京都内で予定するモディ首相との会談で伝える。>

 

「今年度、3000億円超の円借款を供与する」そうです。

 

<政府は2015年度以降、年間3000億円超の円借款を含む政府開発援助(ODA)をインドに供与している。同国に対する円借款の累計額は今年度を含めて約6兆円で、世界で最も多い。

政府は「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環として、今年度も高水準を維持することにした。【秋山信一】>

(同上)

 

円借款の累計額は約6兆円」で「世界で最も多い」そうです。

実にすばらしい!

なぜすばらしいか、その理由は後述します。


もう一つ。

 

<安倍首相>印首相を別荘招待 中国とバランス外交毎日新聞 10/23(火) 21:58配信

安倍晋三首相は23日の自民党役員会で、近く訪日するインドのモディ首相を、山梨県鳴沢村の自身の別荘へ招くと明らかにした。

モディ氏は28日に別荘を訪れ、正式な首脳会談は29日に東京で行う。>

 

モディさんを別荘に招待したそうです。

誰かと「緊密な関係になりたいとき」「緊密であることを示したいとき」

こんなことをするのですね。

日本の総理が、外国首脳を別荘に招く。

これは、なんと中曽根さんがレーガンさんを招待して以来だそうです。

なんとも「特別待遇」です。

すばらしい!

 

▼インドは、アメリカに並ぶ【最重要国家】

 

なぜ安倍総理が、インドのモディさんを特別待遇することがすばらしいのか?

日本にとってインドは、アメリカに並ぶ【最重要国家】だからです。

なぜ?

軍事同盟国アメリカが「最重要国家」であるのは、中学生でもわかります。

アメリカとの同盟がなければ、尖閣は、とっくに中国のものになっていたでしょう。

沖縄も危険です。

(中国は、「日本には、沖縄の領有権はない!」と宣言している。)


では、インドは、なぜ最重要国?

アメリカは、日本の軍事同盟国ですが、その力は相対的にどんどん弱くなっています。

トランプさんのスローガンは、「アメリカを再び偉大に!」でしょう?

ということは、トランプさんは、「アメリカは、昔偉大だったけど、今は偉大じゃない」と考えている。

確かに、40〜50年代とか90年代とかと比べると、アメリカは衰えている。

「世界の警察官じゃない!」と自ら宣言するぐらいですから。

そうなると、「アメリカ同盟頼り」だけだと危険ですね。


もちろん、「自主防衛能力」を向上させていくことが最重要。

一方で、他の大国との同盟関係も深めていく必要がある。

日本が「同盟国」に選ぶなら、インドが最適なのです。

なぜ?


ライフサイクルを見ると、欧州は成熟期、アメリカも成熟期、中国は成長期の最末期となっている。

しかし、インドだけは、いまだ成長期の前期にあり、これからもますます成長しつづけていくことが確実。

インドは1947年、イギリスから独立しました。

その後、混乱期が長くつづき、この国が成長期に入ったのは1991年でした。

この年、インドは「経済社会主義」を捨てて、「自由化」に踏み切った。

中国は、鄧小平が「資本主義導入」を決めた1978年から成長期に入った。

つまり、インドが成長期に入ったのは、中国より13年遅かったことになります。

インドのGDPは2016年、2兆2564億ドルで、世界7位。

しかし、一人当たりGDPは同年、1723ドルで、世界144位という低さ。

常識的に考えると、インドはまだまだ「成長期前期」にいることがわかります。

この国の一人当たりGDPが、(それでも貧しい)いまの中国並みまで増加したと仮定します。

すると、インドのGDPは、約9兆ドルになり、日本を軽く超えてしまいます。

そして、インドの人口は、日本の約10倍、12億1000万人ですから、同国のGDPが将来日本を超えることは「必然」なのです。


将来、インドは、中国に並ぶ大国になるでしょう。

ですから、日本は未来を見据え、インドとの関係を強化していく必要があります。

というわけで、アメリカとインドが日本の最重要国家です。


安倍総理は、「大戦略観」をもって、インドとの関係強化に取り組んでおられる。

実にすばらしいことです。