全世界のRPE読者の皆様、こんにちは!
北野です。
ロシアによるウクライナ侵攻は、今後いろいろなことを変えそうです。
ウクライナ侵攻の本質は、何でしょうか?
「こちら側が何もしなくても、いきなり侵略されることがある」
ということです。
一部の人たちは、「いやいや、アメリカやウクライナが悪い」といいます。
プーチンはこの戦争について、
・ルガンスク、ドネツクのロシア系住民を守るため
・ロシアが攻撃しなければ、ウクライナが攻めてきた
などと説明しています。
これらの理由について、今まで何度も書いてきたので、詳細には触れません。
ホントの部分もウソの部分もあります。
いずれにしても、ウクライナ侵攻が国際法違反であることは間違いありません。
国際法には【合法的戦争】もあります。
すなわち「自衛戦争」。
どこかの国が、あなたの国を攻撃した。
これに反撃するのは、国際法上合法です。
たとえば、2001年にはじまったアフガン戦争は、「自衛戦争」と解釈され、ほとんど批判はありませんでした。
もう一つは、「国連安保理が認めた戦争」も合法です。
たとえば1991年の「湾岸戦争」(対イラク戦争)は、全常任理事国が支持した戦争で合法です。
今回のウクライナ侵攻は、
・自衛戦争ではありません。
ウクライナは、ロシアを先制攻撃していません。
・国連安保理の承認を得ていません。
というわけで、完全に国際法違反の侵略行為なのです。
それはそれとして。
今回の侵略は、「国際法、国際機関、経済の相互依存を強化することで、戦争を回避できる」という、いわゆる「理想主義」が無力であることを証明しました。
もちろん、日本は、国際法を守るべきでしょう。
しかし、「国際法を全然守らない核大国がいる」という現実を、はっきり認識すべきです。
「理想主義者」は、日本にもたくさんいます。
たとえば、「平和憲法が日本を守ってくれる」という【平和憲法教徒】。
これ、どうなんでしょう。
「私たちが平和を掲げていれば、誰も攻めてこない?」
それが本当なら、なぜ中国は、日本人よりも平和的なチベットに侵攻し、120万人を虐殺したのでしょうか?
日本国憲法の前文には、こうあります。
<日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を
保持しようと決意した。>
これ、私たち日本国民の安全と生存は、外国が「平和を愛している」「公正で」「信義がある」ことを「信頼することで」「保たれる」というのです。
いやいや。
では、外国が「戦争を望んでいて」「ウソばかりついていて」「信義が全然ない」場合、安全と生存は保てません。
そう、プーチン・ロシアのような隣国がいれば、日本国憲法の前提は、全部崩壊するのです。
▼根本的におかしい日本国憲法
私は、憲法の専門家ではありません。
しかし、「これは、根本的におかしいよな」と思うことがあります。
9条2項です。
9条には、何が書かれているのでしょうか?
<第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永
久にこれを放棄する。
2、前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。>
ていうか、日本は戦力を保持していますが。
自衛隊は戦力でしょう?
自衛隊の人に聞いてみると、「どこからどう見ても、自衛隊は戦力です。どこからどうみても、自衛隊は軍隊です。」とのことでした。
三島由紀夫は、いいました。「法理論的には、自衛隊は違憲であることは明白であり、
国の根本問題である防衛が、御都合主義の法的解釈によってごまかされ、軍の名を用いない軍として、日本人の魂の腐敗、道義の退廃の根本原因を、なして来ているのを見た。」どうでしょう?
国の最高法規(憲法)の中に、とても重要なウソが書かれている。
皆さん、小さいお子さんから、「ねえねえ、お父さん。憲法に、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と書いてあるけど、どうして、日本は戦車や戦闘機や軍艦を持ってるの?憲法違反じゃないの?」
と聞かれたら、なんと答えますか?
ロシアによるウクライナ侵攻によって、改憲の機運がうまれつつあるようです。よいことだと思います。
しかし、改定の中身が国民の知らないところで決められることがないよう、何をどう変えるのか、オープンに議論していただきたいと思います。
▼憲法改正が日本を救う
ところで、憲法問題について考えたことがない人も多いかと思います。
しかし、これから間違いなくトレンドになるので、社会人として知っておいた方がいいでしょう。
そんな方にお勧めなのが、西村幸祐先生の
●九条という病 憲法改正のみが日本を救う
詳細は↓
です。
薄くて、平易な言葉で書かれているので、非常に読みやすいです。
しかし、いろいろ興味深い情報があります。
たとえば、
・憲法に不戦規定があるのは、日本だけではない(だから、「9条にノーベル平和賞を」といわないでください。)
・「ウクライナはロシアに降伏しろ!」との主張が悲惨な結果をうむ理由
・三島由紀夫の自衛隊観
(@さっきの言葉も、この本から引用させていただきました。)
・同じ敗戦国でも、ドイツは戦後、59回憲法を改定している!
・西村先生の「超シンプル憲法改正案」=一項を変えるだけ!
などなど。
繰り返しになりますが、ウクライナ侵攻を経験した世界で、「外国は、平和を愛し、公正で、信義を重んじる」「それを信頼することで、日本は安全でいられる」というのは、あまりにもナイーブです。
日本が、末永く生存しつづけるためには、変わらなければなりません。
(@強調しておきますが、私は「戦前の体制に戻せ」とはいいません。「戦前の体制」は【 負けた体制 】なので、「戦前の体制」に戻しても、また負けるだけです。日本は、敗戦の教訓を活かつつ、中ロ北に侵略されない体制を築くべきです。)
というわけで、
●九条という病 憲法改正のみが日本を救う
詳細は↓
是非この機会に、ご一読ください。