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林外相が訪中してはいけない理由

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林さん、中国へ行くのはお控えください。

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。

 

@軍事費5.5倍の中国に勝つ方法は、地政学が教えてくれます。


●日本の地政学  北野幸伯

詳細は↓

 

 

では、本題。


岸田内閣になって、「いいこと」がありました。

それは、親中派のボス二階さんの影響力が衰えたことです。

二階さんは、もはや幹事長ではない。

そして、二階派の議員数は、今回の選挙で10人減りました。

同じく親中石破派議員も、3人減らしています。


ところが、岸田内閣になって、「心配なこと」もでてきました。

それは、「日中友好議員連盟」の前会長・林芳正さんが、外相になったことです。


林さんは、東大法学部を出て、ハーバード大学ケネディ行政大学院を修了した、とても優秀な人。

しかし、外相になるまで「日中友好議員連盟」の会長だった。

米中覇権戦争を戦う中国は、当然「林さんを通して岸田さん、そして日本全体を取り込もう」とするでしょう。

 

▼日中現代史

 

少し、日本と中国の関係を振り返ってみましょう。

中国が狂暴になってのは、2008年からです。

アメリカ発「100年に1度の危機」が起こった。

これで、「アメリカ一極世界」が崩壊しました。

アメリカは沈みましたが、中国は浮上します。

中国は2008年〜2011年まで、9〜10%台の成長をつづけた。


そして、世界は「米中二極時代」に移行していきます。

中国はこの頃、「アメリカは弱まった。中国は好きに国益を追求できる!」と確信した。

それで、2010年に「尖閣中国漁船衝突事件」で、逆ギレ。


尖閣は、中国固有の領土で核心的利益である!」と宣言し、被害者である日本に対し、「レアアース禁輸措置」をとった。

その異常な行動、強硬な行動は、日本と世界を驚かせました。


2012年9月、民主党野田政権が、尖閣を国有化。

日中関係は、「戦後最悪」になります。

2012年11月、中国は、


反日統一共同戦線構築】


をロシアと韓国に呼びかけました。

 

「・・・・・ネトウヨ陰謀論か・・・・・・」

 

そう思われた人は、いますぐこちらの完全証拠をご確認ください。

https://rpejournal.com/rosianokoe.pdf

 

私は「戦争」という言葉を「戦闘」に限定しません。

相手を破滅させるための「情報戦」「外交戦」「経済戦」も「戦争の一環」と考えます。


それで私は当時、「日中戦争がはじまった」と書きました。


実際中国は、ロシアと韓国と組み、日本を破滅させようとしていた。

ロシアと韓国を仲間にして「反日統一共同戦線」をつくるのは、「外交戦」です。

そして、中国は、「反日統一共同戦線」に参加した韓国の朴槿恵大統領(当時)に「告げ口外交」をさせていた。

これは「情報戦」です。


そして、「レアアース禁輸」。

これは「経済戦」です。


私たちは、中国が2012年「反日統一共同戦線戦略」によって「日本を破滅させようとした」ことを決して忘れるべきではないのです。


状況が変わったのは、いつなのでしょうか?

2018年10月です。

ペンス副大統領(当時)の「反中演説」で、「米中新冷戦がはじまった」と、世界中で報道されました。

私的な言葉でいうと、「米中覇権戦争」がはじまったのです。


それで中国は、「アメリカに勝つために、世界第3の経済大国で、アメリカの軍事同盟国である日本を取り込もう!」と考えた。

要するに、「世界一ナイーブな日本を利用しよう」と。

もう一度書きます、中国は「反日統一共同戦線」によって、日本を破滅させようとしていた国です。


ところが、アメリカとの仲が険悪になったから、日本を味方にしようと。


日本政府は、「あなたは、ロシア、韓国と反日統一共同戦線つくって、日本を破滅させようとしてましたよね?ところが、アメリカとの仲が険悪になったから、日本と仲良くしたい?そんな都合のいい話があるはずないでしょう。日本は、アメリカの同盟国としての義務を果たします。ごきげんよう!」


といってやればよかったのです。

ところが、安倍首相(当時)は、中国の態度が軟化したことを、大いに喜んだ。

そして2019年6月、「来年桜の咲くころ、国賓として日本にお越しください」と習近平を招待した。


これが、米中覇権戦争をはじめた日本の同盟国アメリカにとって、どれだけ深刻な【裏切り行為】なのか、気づかなかったのでしょうか?

しかし、習近平は、去年来ませんでした。

なぜ?

新型コロナパンデミックが起こったからです。

いわゆる「不幸中の幸い」ですね。

 

▼世界が反中に変わっていく

 

そうこうしているうちに、世界における中国の評判がどんどん悪化していきました。

どんな理由があるのでしょうか?


・2020年、「香港国家安全維持法」の成立により、香港から言論の自由、集会の自由、結社の自由などが消滅した。


・中国は、ウイグル人を100万人強制収容し、ウイグル女性に不妊手術を強制し、事実上の「民族絶滅政策」をしていることが明らかになってきた。


・2019年末から2020年初めにかけて、中国政府は新型コロナの情報を隠蔽することで、パンデミックを引き起こした。


習近平は、武力を使っても台湾を統一すると宣言している。


・2020年、インドと中国の国境紛争で、インド兵20人が亡くなった。


などなど。

これらの事実によって、オーストラリア、イギリス、フランス、ドイツなど、それまで親中だった大国群が、どんどん反中になっています。

さらに、初めから中国への警戒感が強かった大国インドも反中になってきました。


最近、台湾がリトアニアに事実上の「大使館」を開設した。

これに対し中国環球時報は、リトアニアは「ゾウの足の裏にいるノミ」と侮辱しました。

中国は、いつでもこんな感じ。

ですから、これから欧州全体が反中になっていくことでしょう。


そして今、欧米で一番のテーマになっているのが、「北京オリンピック外交ボイコット」の件です。

アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどで、この話が盛り上がっている。

 

▼なぜ中国は、「リアル林さん」が必要なのか?

 

11月18日、林外相は、中国の王毅外相と電話会談しました。

その時、王毅さんが、林さんを中国に招待したのです。


11月21日、林さんは、【 招請は受けたので調整はしていく! 】と発言しました。

別のいい方をすると、「招待されたから、スケジュールを調整して、行きます!」ということでしょう。


嗚呼、なんという世界情勢知らず!


かつて日本は、ユダヤ人を大虐殺していたナチスドイツと同盟を組み、敗北しました。

今日本は、ウイグル人を大虐殺している中国に接近して、また同じ過ちを繰り返すのでしょうか?


岸田総理、林外相は、


・香港の自由が完全に失われたこと

ウイグルでジェノサイドが行われていること

・中国が「武力を使ってでも台湾を併合する!」と宣言していること


これらは、【 本当に深刻な問題なのだ 】ということを強く強く認識していただきたいと思います。


ところで、なぜ王毅さんは、林さんの訪中を求めるのでしょうか?

なぜ、「オンライン会談」ではダメなのでしょうか?


中国の日本への要求、大きなものは二つでしょう。


一つは、「北京オリンピックに岸田さん、ダメなら林さんがこい!」ということ。「外交ボイコット運動に同調するな!」と。


もう一つは、台湾問題にかかわるな!

麻生さんは、「台湾有事の際、日本はアメリカと共に戦う」と宣言している。

これを脅して辞めさせる。


なぜ、オンライン会談ではダメなのか?

なぜ、林さんの「肉体」が必要なのか?


わかりますね。

肉体がその場にあった方が、いろいろ脅迫しやすいからです。

というわけで、林さんは、絶対中国に行くべきではありません。


幸い日本にも、世界情勢の大局を理解している政治家がいます。

たとえば「ヒゲの隊長」こと佐藤正久自民党外交部会長。

佐藤さんは、林さん訪中について、こんな発言をされています。

 

「日本の外務大臣訪中というのは、完璧に間違ったメッセージを海外に出す」と。まさしくその通りです。

海外に出されるメッセージは、


・日本政府は、香港の自由を、問題視していません。

・日本政府は、ウイグルのジェノサイド、気にしていません。

・日本政府は、中国が台湾を脅していることを、問題視しません。

・要するに日本は、人権とか民主主義とかどうでもいい。

・要は、金儲けができることが一番大事なのです。

 

海外が受け取るメッセージは、こんな感じでしょう。


岸田総理は、「人の話を聞くのが長所」だそうです。

是非、世界の声を聞いていただきたいと思います。

世界中が中国に対し、


・香港の弾圧をやめろ!

ウイグルのジェノサイドをやめろ!

・台湾への脅迫をやめろ!


と叫んでいます。

世界の声を聞いて岸田総理は、林さんに、「我が国はかつて、ユダヤ人を大虐殺したナチスドイツと組んで大失敗した。だから、ウイグル人をジェノサイドしている中国にあまい態度をとるのはやめよう。林君、訪中はやめてくれ!」というべきです。


それでこそ、長期政権への道が開かれる。

岸田総理が賢明な判断をくだされることを、願います。