日蓮正宗創価学会では昔、教学の勉強といえば日寛上人様の「六巻抄」「御書文段」でした。
私の記憶が確かならば、日寛上人様のすごいところは、法華経・天台・妙楽・伝教・大聖人様の主要御書(相伝書を除く)でもって、論理的に戒壇の大御本尊様を信受することの正統性を立証せられているところでしょうか?
なかでも「観心本尊抄御書文段」講義後の、御自身の臨終による現証で「論」の正否を闡明にされた逸話は有名です。過去にもご紹介いたしました。
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教学の中に広・略・要という立て分けがあります。 仏教用語でもあるのですが、経典などの解釈の仕方の一つです。広は全体を読み、略はある部分を選び取り、要は最重要な点を押さえることで、修行についてもいいます。
日蓮大聖人様の本願は、「日本国の一切衆生に法華経を信ぜしめて仏に成る血脈を継がしめん(生死一大事血脈抄514㌻)」とするところであります。「仏に成る血脈」とは、戒壇の大御本尊様と歴代猊下様に受け継がれる御内証のことです。要するに根源の本尊と別しての受持です。
全ての御書は、この本尊と受持について書かれているのですが、御書全体は「広」。
各御書の読み方、深い意味については御書文段に明かされ、これが「略」。
肝要の修行についての論証が「要」であり、六巻抄。
私はこのように拝しております。
ですから、素直に日蓮正宗の教学を学ぶには、六巻抄が最重要であるということになります。
歴代上人様はその時代相に鑑みられ、さらなる邪難や混乱が生じた際には、それに応じて新たなお書き物を著されて、我々を導いてくださいます。これがいわゆる寿量品の「遣使還告」ではないでしょうか。
「弁惑観心抄」「三大秘法義」「百六箇種脱対見拝述記」など、時代が末世となるにつれ深まる邪難に応じ、相伝の開示も徐々に深まっているように拝しております。
ぜひ、各教学書を各自が購入され、教学研鑽に励まれることを願うものでありますが、法華講員の折伏・啓蒙活動は、ネットの中で盛んに行われるようになりました。
賛否両論ありますが、私は新しい時代の折伏スタイルであると認識しております。
中でも「創価ダメ出し」さんは、教学の理解力が群を抜いておられ、文章力が優れております。彼の六巻抄会通は分かりやすくて、とても勉強になりますので、興味のある方にはぜひとも通読していただきたいと思います。
戦前・戦後を通じて、大聖人様の仏法を誤解・混乱させた創価学会は、現代の一凶としてこの国を亡国へと導きつつあります。
どうか日蓮正宗信徒のみならず、創価学会・顕正会の諸氏にも日寛上人様をはじめとする、御歴代上人様の御著述を拝してほしいと願うものです。