第三年の王を五道輪転王という。本地は釈迦如来である。罪人がいうには、「ひたすら大王の御慈悲で召人めしゅうどとして仕えさせていただきたい。それぞれの王の御前には召人が多くおりました。誠にうらやましく思いました。道すがらの苦しみ量はかりがたく、またどのような道にいくことになるのかと恐ろしいのです」という。その時大王は「誠に不便とは思うけれど、無理して行う断罪ではない。これまでの召人は皆その王が預るべき結縁があるからなっているのだ。お前には左様の縁もないので召人の件はかなわない。それだから娑婆の追善があれば善い処にやろう。もしまた弔う事も無かったら、今から渡すべき方もないので地獄へやろう。不便だけれども自業自得の理だから力が及ばない。およそ今までの苦みは地獄の苦に並べれば大海の一滴のようなものだ。お前はあの地獄の苦を受ける時はどうしたらよいのか。地獄の有様をおおよそ語って聞かせよう。
まず地獄は八大地獄といって八の地獄がある。いわゆる一に等活とうかつ、二に黒繩こくじょう、三に衆合しゅうごう、四に叫喚きょうかん、五に大叫喚、六に焦熱しょうねつ、七に大焦熱、八に無間むげん地獄である。この一つ一つの地獄に各々十六の別所があり、合わせて一百三十六の地獄である。この八大地獄は初め等活地獄から次第に下に重なっている。だから無間は最も下にある。
初の等活地獄は人間の下、一千由旬にある。縦横一万由旬である。その中の罪人は互に敵意を懐いていて、もしたまたま会うと狩人が鹿に会ったようなのである。それぞれの鉄の爪でもってつかみ裂く。血肉は失われてただ骨だけが残こる。あるいは鉄の臼に入れて鉄の杵でこれを撞く。あるいは煮えた銅の湯の中に入れて煮ることは豆のようである。銅の湯の中に身が沈むのは重い石のようである。また浮び上って手をあげて天に向って叫び泣く。あるいは大きな鉄の串で下より貫いて頭に通し、ひっくり返してはこれをあぶる。あるいは常に猛火の中におかれて焦がされる。その外の苦のはいいようもない。この地獄の火を人間の火に並べると、人間の火は雪のようなものである。この地獄の火を下の地獄から見れば、また雪のようにみえる。この地獄での寿命は五百歳である。この地獄の一日一夜は人間の九百万年に当れる。だから五百歳は人間にては無量歳といえる。その次、そしてその次の地獄の苦が次第に増す事、それぞれ十倍重く受ける。寿命もまたそうである。一つ一つの苦の様子は言うまい。想像せよ。
次に無間地獄のようすをあらまし語って聴かせよう。まず無間地獄は大焦熱地獄の下にある。この地を去ること二万五千由旬である。中有でまずその地獄の罪人の叫ぶ声を聞いて、すぐに悶絶して頭は下になり、足は上になって矢を射るように、二千年をかけて下に向って行く。その阿鼻あび城は縦横同じで八万由旬である。七重の鉄城に七重の鉄網をはり、下に十八の隔かなえがある。四つの角に四つの銅の狗がいる。身の長さ四十由旬、眼は電のようで、牙は剣のよう。歯は刀山のようで、舌は鉄の荊いばらのよう。すべての毛孔から猛火を出す。その煙の臭い事は世界に譬えようもない。また十八の獄卒がいる。頭は羅刹らせつ、口は夜叉やしゃのようで、六十四の眼がある。曲がった牙が上に出て、高さ四由旬である。牙の端から火が出て阿鼻城に満ちる。頭の上に十八の牛頭があり、一つ一つの角のはしからみんな猛火を出す。また四門の閫とじきみの上に十八の釜がある。銅の湯が沸き出してまた城の中に満ちる。一つ一つの隔の間に八万四千の鉄の蠎うわばみ、大蛇がいて、毒をはき火を吐いて城の中に満ちている。その蛇が吼ほえる時百千の雷のようである。また黒くて肥えた蛇がいる。罪人に巻き付いて、足の甲からはじめてしだいにかじって食べる。あるいは熱鉄の銛はさみで口をはさみ、開かせてたぎる銅の湯をその口にいれると、喉のどや口は燒けて臓腑ぞうふを通り抜けて下から出る。あるいは炎の刀で一切の身の皮を剥はぎ、涌いた鉄の湯をその身にそそぐ。あるいは猛火が火をあげて来て、皮をうがち、肉に入り、骨を焦こがし、髓ずいを通して頭に燃え出る事、脂燭ししょくのようである。罪人の身の中に火の燃えない所は針の穴ほどもない。それで無間地獄というのだ。その一つ一つの苦の様子は言い難い。先の七大地獄ならびに別処の一切の苦を一分とすると、阿鼻地獄は一千倍すごい。このように無間の苦を受けるのに一大劫かかる。およそ無間地獄の一日一夜は人間の六十小劫に当る(劫・天人が方四十里の大石を薄衣で百年に一度払い、石を摩滅しても終わらない長い時間)。また一切の罪人は自分の一身がことごく阿鼻城に満ち満ちて、隙間がないのではと思う。それでまた無間地獄というとも思われる。この地獄の人、大焦熱地獄の罪人を見る事、他化自在天を見るようだ。また阿鼻地獄の苦はその千分の一も説明していない。それは譬えようにも譬えられず、説明しようにも説明できないからである。もし人が説くのを聞けば、血を吐いてすぐに死しんでしまうという。この一つの地獄に堕ちたならば、すなわち一百三十六の地獄をすべて経験するであろう。お前はその時の苦患をどうすればいいのか」と五道転輪王が語られれば、罪人は聞いて恐れること限りがない。その時大王は、「お前は今地獄の様子を聞いてさえこのように怖じ恐れる。いわんや地獄の火に燃える事は、乾いた薪を燃やすようなものだ。これは火が焼くのではない。悪業が焼くのだ。火が燒くのは消すことが出来る。悪業が燒くことは消すことが出来ない。このように重苦を受ける事は、ただお前の心一つから起こることだ。頼んでも頼みがたいのは妻子の善根である。その上、沒後の追善は七分の一の効果しかない。たとえ追善を得たとしても浮かぶほどは弔ってはくれない。存命中に反省することもなく今に至って後悔するとも、及ぶところではない」と地獄へやられる。もしまた追善をし、菩提をよくよく祈れば成仏させて、あるいはまた人天等に遣わす。
五道転輪王(ごどうてんりんおう)
声 - 手塚ヒロミチ
三回忌に裁く裁判官。童顔の若い男性の姿をしている。聡明だが、楽観的で天然ボケな一面もある。生前は中国の道士であった。墓から僵尸を掘り起こす召鬼法と反魂の術は得意だが、それ以外の術は全く苦手で、仲間と麻雀ばかりしていた。本人もポンコツ道士と自覚している。
泰山庁(第七裁判所)で結審しなかった亡者に最終判決を下す部署だが、ここまで粘る亡者は基本的に諦めが悪く判決を無視して逃げだすのが常だった。そのために出入りを厳重にすると裁判や業務が滞る悪循環が起こっていたが、数百年前に彼が五道転輪王に就任し、彼の操る僵尸・チュンが亡者を取り押さえる形に改められた。
チュン(中)
声 - 不明(第1期) / 丹下桜(第2期)[17][注 10]
五道転輪王の第一補佐官。お団子ヘアの若い娘の僵尸で、鬼灯すら吹っ飛ばしてしまうほどの驚異的な怪力を持つ。補佐官だが読み書き、計算が全く出来ないため、最終判決が不服で脱走する亡者を力づくで連れ戻すのが彼女の唯一の仕事。五道転輪王のいる裁判官所の周りの壁はチュンの怪力で大きく損壊している。チュンという名前は、五道転輪王が墓から初めてチュンを召還した際にたまたま袖口から落ちてきた麻雀の牌のひとつである中(チュン)が由来。
実は昔、白澤と付き合っており、第4話では白澤を投げた。大昔に亡くなったためその時代の感覚が抜けきっておらず、付き合う=求婚と思いこんでいたため[注 11]、白澤の浮気性には大変に激怒し、それ以来顔を合わせるたびに我を忘れて襲い掛かってくる。チャイニーズ・エンジェル朱色(後述)のモデルとされている。白澤に教えてもらった紙に描いた絵を実体化する術「剪紙成兵術」を会得している。絵は比較的上手なほうだが想像力に難があり、凶暴な巨大怪物を実体化させて周囲をパニックに陥れたこともある。
上記の怪力から、あの世には「天使・キョンシー・魔女・鬼神」(「逆らわない方がいいもの」の意味)という諺がある。
三回忌まで救われなくて、三回忌で救われる人ってどんな人なんだろうか?
日蓮正宗の信徒に縁を思い出してもらって、追善供養してもらった人とかかな?
日蓮正宗の御塔婆は先祖代々で供養できるから、名指しで供養できてないご先祖様への追善には、代々供養がいいかもね。
今年のお盆にはぜひ、盂蘭盆会法要で御塔婆建立を願い出てくださいな。

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