「御線香」を供える理由
『戒体即身成仏義』に、
「道場を荘厳(しょうごん)し焼香散華(しょうこうさんげ)して」(御書1)
と仰せのように、御本尊様に「御線香」を御供え申し上げることは、道場となる御本尊様御安置するところを荘厳にし、仏様が安住される「常寂光土」を再現するためです。そして家庭を成仏の境界にしていきます。私達の身には「六根清浄」の功徳を頂くことが出来、また信心していない未入信の方を迎えることで「香」の香りに縁して折伏をしていきます。「香」に込められた香りは、世法に染まった汚れを浄化させ、成仏の因を積み易くさせます。
「御線香」である「香」には、十の徳という十徳があります。
①感格鬼神である 鬼神も感銘すること。
②能除汚穢である よく汚穢を除くこと。
③静中成友である 静中に友を作ること。
④多而不厭である 多くても飽きないこと。
⑤常用無障である 常用しても問題ないこと。
⑥清浄心身である 心身を清浄にすること。
⑦能覚睡眠である よく睡眠を覚ますこと。
⑧塵裏愉閑である 塵裡に閑を愉しむこと。
⑨寡而為足である 少なくても足りること。
⑩久蔵不朽である 長期保管が利くこと。
以上が「香」の十徳です。
「御線香」は、日蓮正宗において他宗と異なり、立てずに寝かせます。立てて御供えすることは、灰が散り心の乱れを意味し、火傷をする確率を高めます。確率が高くなるとは、災いに多く縁するのです。また立てることで下に隠れた灰の中の線香は残ります。線香が残るということは、私達の「煩悩」を残すことになり成仏の妨げに繋がります。「煩悩」を残すということは、煩悩の根本である「元品の無明」を残すということです。つまり、他宗においては見思惑という軽い迷いは、心から消滅できても、線香が残るために煩悩の根本となる「元品の無明」を消し去ることが出来ません。要するに成仏できないということです。
線香に火が着いていない状態が、私達の迷い悩みの存在になります。線香に火を着けることで「煩悩即菩提」という意味が具わり、心の彷徨いを火で滅して灰にします。「御線香」を立てることは、灰が乱れ落ち、心の乱れを象徴するもので、仏教本来の「禅定」という気持ちの安定に反し、厳密には「謗法行為」です。世法に染まった仏事が、線香を立てる習慣になっています。
日蓮正宗では、仏法の意義において「御線香」は寝かせます。寝かせることで「禅定」を意味します。「禅定」を意味するということは、気持ちを落ち着け冷静になり、心の迷いを静めることです。心を静めることで成仏に近づきます。つまり、欠点が多い人格が心を静めることで善い人格に変わり易くなり、線香を寝かせることで、成仏を邪魔する自分の短所を変える意味が含まれます。
「御線香」を御供えするにも、気持ちを落ち着かせる心構えを持ち、御本尊様に御供えすることが大事です。そこに「所作仏事」があります。一つ一つの動作が仏様への振る舞いに変わっていきます。
『南条殿御返事』に、
「かヽる御経に一華一香をも供養する人は、過去に十万億の仏を供養する人なり」(御書949)
と仰せのように、日蓮正宗を信心している方は、過去世において計り知れないほどの仏様に供養をした功徳によって、三大秘法の御本尊様に縁し今があります。朝晩の勤行唱題では、「御線香」を必ず御供えし、身心を清めましょう。

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